トインビー随想

トインビー博士について様々な話題を語ります

2022-01-01から1年間の記事一覧

『今、国体思想はどうなっているのか?』Toynbee asked to Prof. Kawai on 1967

この表題は、当時78歳のトインビー博士がヴェロニカ夫人と共に、1967年、ご自身にとって三度目となる訪日の際に受けた印象を中心に書かれた、「日本の印象と期待」と題した文章の最後の章につけられた見出しです。この文章は、日本の毎日新聞に連載さ…

ゴルバチョフ元ソ連大統領の死去に思う

この文章を執筆中の2022年9月9日の段階で本年の2月24日に開始されたロシアとウクライナの戦争はまだ続いています。この戦争については開始以来6ヶ月を経過して、さまざまな視点からの論評がなされてきました。この間、先月にはこのロシアの動きの起点と…

1889年にイギリスに生まれたことの影響

「歴史の研究」23巻・再考察 P1129 今や私は二度の世界戦争を生き、この第二の戦争がついに原子力兵器の発明と使用に至ったのを目にした。それ以来われわれは、それよりはるかに破壊的な爆弾を地表のあらゆる地点から他のどの地点へも送ることのできるロケ…

アレキサンドル・カザコフ「ウラジーミル・プーチンの大戦略」より  ロシアにおけるビザンツ帝国の遺産

" data-en-clipboard="true"> " data-en-clipboard="true"> " data-en-clipboard="true"> 現在、世界中のニュースでほぼ一日中24時間と言って良いくらい関心を集め、取り上げられているのは、2022年2月24日に開始されたロシアによるウクライナ侵攻…

「現代が受けている挑戦」について

" data-en-clipboard="true"> " data-en-clipboard="true">邦訳「現代が受けている挑戦」の原題は「Change and Habit...THE CHALLENGE OF OUR TIME」であり、1966年トインビー博士が77歳のときの出版です。 前書きにありますが、基になっているのは1964年の…

「日本文明とその将来」

この表題は、当時78歳のトインビー博士がヴェロニカ夫人と共に1967年に、ご自身にとって三度目となる訪日をされた際に受けた印象を、「日本の印象と期待」と題して毎日新聞に連載されたときの結論部分につけられた見出しです。この表題による記事は、…

「日本国憲法第九条」に対するトインビー博士の見解  

" data-en-clipboard="true"> 現在、ロシアによるウクライナ軍事侵攻が継続中です。すでに2月24日の侵攻開始以来、133日を超えています(7月7日現在)。連日の具体的な戦況の報道とともに、その事実を日本人としてどう受け止め考えるべきかという論議も進ん…

高等宗教とは何か 「現代が受けている挑戦」p87.L9~ より      

" data-en-clipboard="true">もし、世界国家の複数性が人間の分裂の習慣の根強さを証明するものならば、高等宗教の複数性は同じことをさらにはっきりと示している。 ある宗教が高等なものであるとされるのは、人間の魂を宇宙の背後にある究極の霊的な実在(Ul…

トインビー博士と池田先生の対談「21世紀への対話『Choose Life』」より50周年を迎えて

本年、2022年5月5日は、トインビー博士と池田先生との対談「21世紀への対話」『Choose Life』の対談が1972年の5月5日にイギリスのロンドンのトインビー博士の自宅でスタートして50年目の節目を迎えました。この日に向けて、東洋哲学研究所の研究員の皆さんの…

ロシアにおけるビザンチン帝国の遺産

" data-en-clipboard="true"> " data-en-clipboard="true">ロシアにおけるビザンチン帝国の遺産 1.ロシアによるウクライナ侵攻(特別軍事作戦) 現在、世界中のニュースでほぼ一日中24時間と言って良いくらい関心を集め、取り上げられているのは、202…