この文章を執筆中の2023年2月6日の段階で、2022年の2月24日に開始された、ロシアとウクライナとの戦争はまだ続いており、侵攻開始からまもなく1年になろうとしています。両国は、同じスラブ系の言語を使用し、文明を同じくしている、今から約30年前まで共に…
Samuel P Huntinbton 「THE CLASH OF CIVILIZATIONS AND THE REMAKING OF WORLD ORDER」 サムエル・ハンチントンの話題作「文明の衝突」の日本版への序文の最後に1998年5月の日付けのある次のような文章があります。現在のロシアによるウクライナ侵攻の意味…
この表題は、当時78歳のトインビー博士がヴェロニカ夫人と共に、1967年、ご自身にとって三度目となる訪日の際に受けた印象を中心に書かれた、「日本の印象と期待」と題した文章の最後の章につけられた見出しです。この文章は、日本の毎日新聞に連載さ…
この文章を執筆中の2022年9月9日の段階で本年の2月24日に開始されたロシアとウクライナの戦争はまだ続いています。この戦争については開始以来6ヶ月を経過して、さまざまな視点からの論評がなされてきました。この間、先月にはこのロシアの動きの起点と…
「歴史の研究」23巻・再考察 P1129 今や私は二度の世界戦争を生き、この第二の戦争がついに原子力兵器の発明と使用に至ったのを目にした。それ以来われわれは、それよりはるかに破壊的な爆弾を地表のあらゆる地点から他のどの地点へも送ることのできるロケ…
" data-en-clipboard="true"> " data-en-clipboard="true"> " data-en-clipboard="true"> 現在、世界中のニュースでほぼ一日中24時間と言って良いくらい関心を集め、取り上げられているのは、2022年2月24日に開始されたロシアによるウクライナ侵攻…
" data-en-clipboard="true"> " data-en-clipboard="true">邦訳「現代が受けている挑戦」の原題は「Change and Habit...THE CHALLENGE OF OUR TIME」であり、1966年トインビー博士が77歳のときの出版です。 前書きにありますが、基になっているのは1964年の…
この表題は、当時78歳のトインビー博士がヴェロニカ夫人と共に1967年に、ご自身にとって三度目となる訪日をされた際に受けた印象を、「日本の印象と期待」と題して毎日新聞に連載されたときの結論部分につけられた見出しです。この表題による記事は、…
" data-en-clipboard="true"> 現在、ロシアによるウクライナ軍事侵攻が継続中です。すでに2月24日の侵攻開始以来、133日を超えています(7月7日現在)。連日の具体的な戦況の報道とともに、その事実を日本人としてどう受け止め考えるべきかという論議も進ん…
" data-en-clipboard="true">もし、世界国家の複数性が人間の分裂の習慣の根強さを証明するものならば、高等宗教の複数性は同じことをさらにはっきりと示している。 ある宗教が高等なものであるとされるのは、人間の魂を宇宙の背後にある究極の霊的な実在(Ul…
本年、2022年5月5日は、トインビー博士と池田先生との対談「21世紀への対話」『Choose Life』の対談が1972年の5月5日にイギリスのロンドンのトインビー博士の自宅でスタートして50年目の節目を迎えました。この日に向けて、東洋哲学研究所の研究員の皆さんの…
" data-en-clipboard="true"> " data-en-clipboard="true">ロシアにおけるビザンチン帝国の遺産 1.ロシアによるウクライナ侵攻(特別軍事作戦) 現在、世界中のニュースでほぼ一日中24時間と言って良いくらい関心を集め、取り上げられているのは、202…
「日本人と戦争」という題を挙げて、トインビー博士の歴史叙述を検討してみたいと思います。この「日本人と戦争」というテーマをとりあげた理由は、このテーマについて書かれた記述の中に、トインビー博士の歴史観と歴史記述を理解する上で大事なポイントが…
トインビー博士に関する話を,「21世紀への対話」に関する話題から始めましたので、ここではさらに関連する内容に入って検討してみたいと思います。 トインビ―博士と池田先生との対談が行われたのは、1972年と1973年です。トインビー博士の生涯をたどってみる…
2021年3月16日、創価学園では51期生の卒業式が厳然とおこなわれました。創立者池田先生からは、祝福の和歌「宇宙大 無限の力を 君 持てり 信じ託さむ 勝ち切る 勇気を」とともにメッセージを頂きました。その中で池田先生は、「一人一人に勝利の月…
トインビー博士の “実在との一体化” 体験 *J・フォークト「世界史の課題」における言及 *1895年ドイツ生まれ チューリンゲンおよびベルリン大学でエドアート・マイヤーに学ぶ 執筆当時チューリンゲン大教授 p221 第10巻(英語版)の自伝的な部分で、時…
[evernote:f6691ba532fbfb46240e8d1626e25e86 アップロード中] トインビー史観とは何か トインビー史観とは、20世紀最高の歴史家と呼ばれるイギリス生まれのA.J.トインビー博士の歴史観である。21世紀に入っても未だに評価が定まらず、特に〝専門的歴史家…
トインビー博士のなし遂げたもの戦争に対する絶対反対の強い姿勢が生涯の学問研究の根本的動機通奏低音のように、繰り返し繰り返し生涯にわたって著作の中にあらわれてくるパブリックスクール ウィンチェスター校での経験より強く影響を受けているもの友人を…
クリストファー・ドーソンは1889年10月12日、イギリスに生まれ、ウィンチェスター校・オックスフォード大学と、1889年4月14日生まれのトインビー博士とは、同年の生まれであるばかりでなく学歴も共通しています。もっともトインビー博士は、ウインチェスター…
トインビーの視点からみて、創価学会はまさに、歴史的な時期としての(現在)に対する彼の洞察の中で期待していたものであった。それは新しい教会(→世界教会)であり、キリスト教の後の世界の周辺に立ち上がり、主に内的プロレタリアート(→社会構造の中に…
トインビー博士にとっての戦争とは、単なる歴史的な事件事象のレベルを超えて、その廃止を心の底から決意することによって、トインビー博士の生涯の転機と学問上の進化・変化を動機づける本当に重要な契機になっていると思います。その内容を回想禄1の中から…
本日、国立国会図書館の抽選当選日。この日に合わせて国会図書館の関西館から取り寄せてもらったトインビー博士の1910年代から1920年代の著作を閲覧しました。最初の著作は、トインビー博士の最初の著作で、1915年に刊行された「 Nationality & the war」で…
2021年の第一回本部幹部会への池田先生のメッセージをここに採録します。「トインビー随想」の中で取り上げさせていただく理由は、その内容がトインビー博士が生涯をかけて論じ残してきた内容とみごとに一致すると考えるからです。以下のメッセージの中で、…
トインビー博士の歴史観というと、即座に「文明」中心もしくは「高等宗教」中心の歴史観という答えが返ってきます。「20世紀最大の歴史家」と高く評価する声がある一方、専門家を自任する歴史学者の中からは、「アマチュア歴史家」「文明の墓掘り人」等、き…
私が東京教育大学の西洋史を卒業して、創価学園に奉職したのは、昭和48年の4月のことであった。それ以後、中学・高校の社会科教諭として、主に世界史を中心に授業を持つことになった。以後、定年退職後の管理職の時代を含めて45年近く教壇に立って世界…
山本新先生の記述(月刊世界政経1976年1月号「トインビーの歴史的宗教観」―文明興亡の鍵を宗教に求める巨人の最終史観―)を引用する。 ① 他の宗教を邪教のように悪しざまにののしってでなければ、自分の宗教の正しさが証明できないと思い込んでいる排他性、…
歴史の研究、再考察23巻の補論の冒頭で、トインビー博士は「人間事象に基本的活動があるか」という題で短い論考を行っています。この論考では、人間の振るまいを記録する歴史の中で、旧石器時代の記録では、出土する痕跡がほとんど「道具」であることから、…
" data-en-clipboard="true"> " data-en-clipboard="true">〔城川コメント:この部分のトインビー博士の記述は、最終的にはトインビー博士の文明を単位としてみてきた世界史にとって、決定的で重要な視点の転換になっています。まず第一に現在、地球全体を覆…
この近代西欧の言葉は混成語である。それはラテン語の形容詞の語幹〔civil〕とフランス語の動詞接尾語〔1ze〕とラテン語の抽象名詞語尾〔tion〕―― 静的な状態ではなくて以前として進行中の過程を示す語尾――から成り立っている。この言葉を文字通りに解釈する…
感想 『ヘレニズム』(城川) 「ヘレニズム」を再度読了する。トインビー博士のこの書物は、ホーム・ユニバーシティ叢書の一冊として、岳父ギルバート=マレーの推薦によって、トインビー博士が1914年以前に執筆に取りかかったものであるが、途中二つの…